カカオポリフェノールとは?効果・含有量・1日の摂取量をわかりやすく解説
「カカオポリフェノールは体にいいと聞くけれど、具体的に何が期待できるの?」「高カカオチョコは毎日何枚食べればいい?」
健康によさそうなイメージが強いカカオポリフェノールですが、チョコレートを食べれば病気を防げる、痩せる、肌がきれいになるという単純なものではありません。
研究では血圧や血管機能などとの関係が調べられていますが、高カカオチョコもあくまで食品です。
期待できることと、まだ十分に分かっていないことを分けて考えることが大切です。
この記事で分かること
- カカオポリフェノールとは何か
- 研究されている主な働き
- 血圧や血管との関係
- 高カカオチョコにどのくらい含まれるか
- 1日の摂取量をどう考えるか
- 男性だけに特別な効果があるのか
- 食べ過ぎで注意したいこと
カカオポリフェノールとは?
カカオポリフェノールは、チョコレートの原料であるカカオ豆に含まれるポリフェノールの総称です。
ポリフェノールは植物に含まれる色素や苦味などに関係する成分で、カカオのほか、茶、コーヒー、果物などさまざまな食品に含まれています。
カカオの苦味や渋みにも関係する
カカオ分の高いチョコレートを食べると、ミルクチョコより苦味や渋味を強く感じることがあります。
カカオポリフェノールは、こうしたカカオ特有の風味に関係する成分の一つです。
高カカオチョコは一般的にカカオ原料の割合が高いため、商品によってはカカオポリフェノールも多く含まれます。
カカオ分100%のチョコレートについては、カカオ100パーセントチョコレートの記事で解説しています。
カカオポリフェノールにはどんな効果が研究されている?
カカオポリフェノールや、その中に含まれるフラバノールについては、主に血圧や血管機能との関係が研究されています。
ただし、「カカオポリフェノールを摂れば病気を予防できる」とまでは言えません。
血圧との関係
複数の臨床試験をまとめた研究では、カカオフラバノールを摂取したグループで血圧が小幅に低下したという結果があります。
一方で、研究によって摂取量や使用した食品、対象者、期間が異なります。
チョコレートを食べることを高血圧の治療方法として考えるのは適切ではありません。
高血圧で治療を受けている場合は、食事や薬について医師の指示を優先してください。
血管機能との関係
カカオフラバノールについては、血管が正常に広がる働きとの関係も研究されています。
欧州食品安全機関では、一定量のカカオフラバノールについて正常な血流の維持に関する評価が行われています。
ただし、これはすべての市販チョコレートを好きなだけ食べれば同じ結果になるという意味ではありません。
商品によってフラバノール量は異なります。
腸内細菌との関係を調べた研究は、高カカオチョコは腸活にいいかを解説した記事で紹介しています。
カカオポリフェノールに美容効果はある?
「食べる美容液」「チョコを食べれば美肌になる」といった表現を見かけますが、食品としては言い過ぎです。
カカオポリフェノールには抗酸化作用があり、さまざまな研究が行われています。
しかし、市販の高カカオチョコを食べるだけで肌のキメが整う、シミや老化を防げると一律に断定することはできません。
美容目的だけで量を増やさない
高カカオチョコにはポリフェノールだけでなく、脂質やエネルギーも含まれています。
「美容にいいから」と食べる量を増やすのではなく、お菓子として適量を楽しむことが基本です。
高カカオチョコの良い面と注意点は、カカオのメリットとデメリットの記事でまとめています。
カカオポリフェノールは血糖値や肝臓にもいい?
カカオと糖代謝・脂質代謝などの関係を調べた研究はありますが、ここも過度な期待は禁物です。
2024年に複数の臨床試験をまとめた研究では、カカオ摂取によって空腹時血糖やLDLコレステロールなどが小幅に低下した一方、体重、BMI、HbA1cなどには明確な変化が確認されませんでした。
高カカオチョコは糖尿病の治療食品ではない
高カカオチョコにも糖質やエネルギーがあります。
「食前に食べれば血糖値が上がらない」と考えたり、糖尿病の治療代わりに使用したりするものではありません。
血糖値が気になる人や治療中の人は、自己判断で食べる量を増やさず、医師や管理栄養士へ相談してください。
肝臓への効果も断定しない
カカオ成分について肝臓との関係を調べた研究もありますが、「お酒を飲む人はチョコを食べれば肝臓を守れる」と考えることはできません。
アルコールによる負担をチョコレートで相殺することもできません。
チョコレートに含まれる糖と血糖値の関係は、チョコレートにブドウ糖は入っているかを解説した記事で詳しく紹介しています。
高カカオチョコにはポリフェノールがどのくらい含まれる?
含有量は商品によって異なります。
例として明治「チョコレート効果」では、1枚5gあたりのカカオポリフェノール量が商品ごとに表示されています。
| 商品 | 1枚5gあたり |
|---|---|
| カカオ72% | 127mg |
| カカオ86% | 147mg |
| カカオ95% | 174mg |
カカオ分が高い商品ほど、このシリーズでは1枚あたりのポリフェノール量も多くなっています。
ただし、すべてのチョコレートが同じ含有量ではありません。
購入する商品の表示を確認してください。
カカオポリフェノールは1日どのくらい摂ればいい?
ここで注意したいのが、「カカオポリフェノールには全国共通の1日推奨量が決められている」と考えないことです。
厚生労働省が一般の人に対して「カカオポリフェノールを1日○mg摂取してください」と定めているわけではありません。
商品の目安と公的な推奨量は別
明治では「チョコレート効果」について、間食のエネルギー量を参考に1日3〜5枚を目安として案内しています。
これはその商品の食べ方の目安であり、すべての高カカオチョコやすべての人に共通する医学的な必要量ではありません。
商品によって1枚の大きさやエネルギー量も異なります。
ポリフェノールの数字だけで食べる量を決めない
「500mg摂りたいから何枚」とポリフェノール量だけで決めると、チョコレートから摂るエネルギーや脂質が増える場合があります。
普段のお菓子や食事も含めて考えましょう。
カカオをドリンクで取り入れたい方は、カカオドリンクのレシピの記事も参考になります。
カカオポリフェノールは食前に摂った方がいい?
「食事の15〜30分前がベスト」と一律に決める必要はありません。
高カカオチョコを食前に食べる研究はありますが、すべての人について何分前が最適と確定しているわけではありません。
食前に食べれば痩せるわけではない
高カカオチョコもエネルギーを含みます。
普段の食事へ追加するだけなら、その分だけ摂取量が増えることもあります。
食前の高カカオチョコについて詳しく知りたい場合は「高カカオチョコは食前に食べると痩せる?タイミングとダイエット中の食べ方を解説」で確認してください。
食前に高カカオチョコを食べる方法については、高カカオチョコは食前に食べると痩せるかを解説した記事で詳しく紹介しています。
男性にはカカオの特別な効果がある?

カカオポリフェノールの研究結果は、基本的に「男性だけに特別な効果がある」とするものではありません。
男性向けの情報では「精力アップ」「テストステロンを増やす」「男性機能を高める」といった表現を見かけますが、市販の高カカオチョコについてそのような効果を断定できる十分な根拠はありません。
血流の研究と精力アップは同じではない
カカオフラバノールと血管機能の関係が研究されているからといって、
「血流に関係する」
↓
「男性機能が高まる」
↓
「精力アップする」
と結論づけることはできません。
カカオポリフェノールは男性だけの健康食品ではなく、男女を含むさまざまな対象者で研究されている食品成分です。
カカオ72%・86%・95%はどれを選ぶ?
「健康のためなら95%が正解」というわけではありません。
カカオ分が高くなるほど一般的には甘さが控えめになり、苦味が強くなります。
無理なく食べられるものを選ぶ
高カカオチョコを初めて食べるなら、苦味が強すぎる商品を我慢して食べる必要はありません。
72%・86%・95%の違いは「カカオ72%・86%・95%の違いは?苦さ・甘さ・食べやすさを比較」で詳しく紹介しています。
カカオ分ごとの味の違いは、カカオ72%・86%・95%の違いの記事で比較しています。
カカオ分の数字が何を表しているかは、カカオ%とはの記事で解説しています。
カカオポリフェノールのデメリットは?
カカオポリフェノール自体だけを見るのではなく、何から摂るのかを考える必要があります。
チョコレートから摂る場合は、脂質・糖質・エネルギー・カフェインなども一緒に摂取します。
高カカオでも食べ過ぎに注意
「高カカオ=低カロリー」とは限りません。
甘さが少ないため健康的に感じやすいですが、商品表示を確認し、普段の間食とのバランスを見ましょう。
カフェインを含む
カカオにはカフェインやテオブロミンが含まれます。
カフェインに敏感な人や、夜に食べると眠りに影響すると感じる人は、量や時間帯を調整してください。
アレルギー表示を確認する
チョコレート商品には乳成分、ナッツ、大豆などが使われる場合があります。
アレルギーがある人はカカオ分だけで選ばず、必ず商品の原材料・アレルギー表示を確認してください。
カフェインを控えたい方は、カフェインレスのチョコレートの記事も参考になります。
カカオポリフェノールQ&A
Q1. カカオポリフェノールは何に効く?
血圧や血管機能、脂質・糖代謝などとの関係が研究されています。ただし、チョコレートを食べれば病気を治療・予防できるという意味ではありません。
Q2. 毎日摂った方がいい?
健康のために必ず毎日チョコレートを食べる必要はありません。好きな人が食生活の範囲内で楽しむものと考えましょう。
Q3. 1日200〜500mgが推奨量?
一般の人に対する公的なカカオポリフェノールの推奨摂取量として一律に決められた数字ではありません。商品ごとの案内と混同しないようにしてください。
Q4. カカオ95%なら一番健康にいい?
カカオ分だけで健康への良し悪しは決まりません。苦味、栄養成分、食べる量まで含めて選びましょう。
Q5. 男性が食べると精力が上がる?
高カカオチョコを食べれば男性の精力やテストステロンが上がると断定できる十分な根拠はありません。
Q6. カカオポリフェノールを摂れば痩せる?
体重を減らすための成分ではありません。研究でもカカオ摂取によって体重やBMIが下がらなかったという結果があります。ダイエットでは食生活全体を考える必要があります。
まとめ
カカオポリフェノールは、カカオ豆に含まれるポリフェノールの一種で、血圧や血管機能などとの関係が研究されています。
ただし、「美肌になる」「血糖値を下げる」「肝臓を守る」「男性の精力が上がる」といった効果を、市販のチョコレートへそのまま当てはめることはできません。
また、カカオポリフェノールについて一般の人すべてに共通する1日の必須摂取量が決まっているわけでもありません。
高カカオチョコを選ぶなら、ポリフェノール量だけではなくエネルギーや脂質、カフェインなども確認し、お菓子として無理のない量を楽しみましょう。


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